親戚のデリケートな質問に悩む方必見!妊活中の年末年始を穏やかに過ごす方法
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今年もいよいよ年末が近づいてきました。この時期、帰省や親戚との再会が楽しみだという方もいれば、逆に憂鬱だと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に「子どもはまだ?」といったデリケートな話題を毎回聞かれることに心が重くなるという声を多く聞きます。この記事では、そんな年末年始のストレスを少しでも軽減するためのアドバイスをお届けします。
アドラー心理学から学ぶ「承認欲求の手放し」
アドラー心理学では「承認欲求を否定する」という考え方があります。他人に認められることを期待すると、思い通りにならなかったときに失望や悲しみが生じます。
例えば「相手に不妊治療のことを理解してほしい」と思う気持ちは自然なものですが、相手がその期待に応えられないこともあります。それにより、悲しい気分になったり傷ついたりするのです。
アドラー心理学では、「他人の期待を満たす必要はない」という考え方を提案します。これを実践することで、相手の言動に振り回されることが少なくなります。
自分の心を整理する準備
いま、帰省を憂鬱だと感じている方は、相手と自分の距離を整理してみてください。自分は誰に理解して欲しいと思っているのか?自分自身に問いかけてみましょう。
例え、不妊治療中であることを公言していても、自分以外の全員が、自分に対して配慮ある言葉や行動をとってくれる訳ではありません。
この人には自分を尊重して欲しい、自分を大切にして欲しい、と思っている相手を、自分自身が理解していることが大切です。
相手の意図を考えすぎない
たまにしか会わない相手からの「子どもはまだ?」という質問。悪気がないのは分かっていても、何度も聞かれると心が傷つきますよね。でも、なぜこんな質問をするのかと考えてみると、多くの場合、単に話題が見つからないだけなのです。
相手が深い意味を込めていないならば、こちらもあまり深刻に受け取らないようにしましょう。淡々と「まだですよ」とだけ答える。質問に対する期待や読み取りを最小限にすることで、ダメージを軽減できます。
無理に不妊治療のことを説明する必要はありません。詳細を話せば、さらなる質問や意見を招く可能性があるため、自分のペースを守ることを優先しましょう。
「嵐が通り過ぎる」のを待つ気持ちで
年末年始の帰省は一時的なものです。普段は親戚と頻繁に会わないので、短期間だけ乗り切るという考え方も役立ちます。「嵐が通り過ぎるのを待つ」ような心構えで臨むと、少し気が楽になるかもしれません。
特に、自分を子どもの頃から知っている相手からの「子どもまだ?」という質問は、親との関係も考慮すると無視しづらいものです。
しかしこの問題は、結婚しても、子供を1人出産しても、2人出産しても、女の子を出産しても、男の子を出産しても、延々と続くことがほとんどです。
言っている本人にとっては「今日は良いお天気ね」の挨拶のようなもので、次々にプライベートな話しを聞いてきます。
重要なのは、冷静さを保ち、過剰に反応しないことです。質問を深刻に受け止めるのではなく、あくまで浅いレベルで受け流すことを意識しましょう。
自分を大切にする勇気を
最も大切なのは、自分自身を大切にすることです。他人の言葉に傷つきやすい自分を責めるのではなく、「自分を守るための行動」を積極的に取ることを目指しましょう。
例えば、兄弟姉妹の赤ちゃんがお披露目されるお正月だった場合。普段、自分に優しい親だったとしても「初孫に歓喜する姿を見るのはつらい」など、自分が耐えられそうにない理由があるならば、帰省しないというのも選択肢のひとつです。
お祝いの言葉や気持ちは、別の形で届けましょう。赤ちゃんお披露目する機会を大切にしたいからこそ、自分が距離を置くのだということを、真摯な気持ちで伝えてください。
つらい状況から距離を置くことは、決して逃げではありません。それは、自分の心の健康を守るための大切な手段です。
「大切にして欲しい」と声に出そう
はじめにお伝えした通り、自分を尊重して欲しい、自分を大切にして欲しい、と思っている相手には、つらい気持ちを正直に伝えましょう。
声に出さず、こんなにつらい思いをしているのだから察して欲しい、と相手に配慮を求めてばかりでは、何も解決しません。
感情を抑え込もうとするのではなく、自分の感情を正直に認め、自分自身でコントロールしていくことが大切です。
配偶者を守るためにできること
これは、あるご夫婦の話しですが、帰省時、子どもの話題を親戚中から持ち出されるたびに、大きなストレスを感じる妻のために「僕の精子にトラブルがある」と、親戚たちに宣言した方がいました。
実際には、不妊の原因が夫側にあると断言できる状況ではありませんでしたが、あえて“自分に原因がある”と宣言することで、妻が責められる状況を防ぎたいという強い思いからでした。
その結果、親戚たちの態度は変わり、妻を責める態度は減ったそうです。
何度、不妊について説明しても理解してもらえず、しかし、仕事上での関わりもあり関係を断ち切る事も難しかったため、最終手段として決断したそうですが、妻を守るために取ったこの選択は、きっと非常に勇気のいるものだったでしょう。
全てが全て、このケースと同じように上手くいくとは言えませんが、配偶者を守るために自分が盾となる覚悟が、相手にとってどれほど大きな支えになるかを示していますよね。
帰省や親戚との交流が負担に感じられる方は、自分たちに合った方法でストレスを軽減する選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。時には、相手を思いやる気持ちが最善の解決策を導くこともあります。
年末年始の帰省は、多くの人にとって喜びと同時にストレスの要因にもなります。大切なのは、無理をせず自分自身を守ることです。相手の言動に深く影響されず、必要なら距離を置くことも大事な選択肢です。
年末年始、どうぞ心穏やかな時間をお過ごしください。