打ち明けちゃダメ?2人目不妊の悩み
- 妊活
2人目ができない、いわゆる「2人目不妊」に悩む方は少なくありません。「子どもができない」と異なり「2人目ができない」という立場は、2人目不妊ならではの難しさや辛さがあります。今回は、2人目不妊に関する様々な側面から、支援のあり方について紹介をしていきたいと思います。
2人目を望むのは贅沢な悩み?
2人目ができない、という悩みについて、不妊の方が集まるグループからは「贅沢な悩みだ」という感情がうまれてしまうのは、仕方がない事なのかも知れません。
- 「自分は1人目すら出産したくてもしていないのに…」
- 「1人目がいる人とは“不妊”というくくりで一緒にされたくない」
そんな言葉も良く聞きます。
しかし、2人目不妊にも、2人目ならではのつらさがあります。近年では、子どもがいない夫婦に「子どもはまだなの?」といった声がかかることは少なくなりましたが、1人目がいると周囲の声も遠慮がなくなりがちです。
親戚に会うたびに「次は?」と聞かれる。2人目不妊の可能性など考えもせず
- 「ひとりっ子はかわいそうだよ」
- 「やっぱり、きょうだいがいないとね」
と言われる。保育園や幼稚園など、子育ての現場では、妊娠中の保護者や赤ちゃんを目にする機会も多く、2人目を妊娠できない苦悩に、日々のなかで目を背けることができないつらさが、現実としてあるのです。
不妊治療へのハードル
そして、2人目不妊の場合は「通院の際に子どもを連れて行く事ができない」というハードルも抱える事になります。最近では、待合室が分離されていたり、キッズスペースが併設されているクリニックも増えてきましたが、1人目不妊の患者への配慮や感染予防のため、原則として、子どもを連れての来院を禁止しているクリニックが見られます。
また、上の子の育児と並行して不妊治療を行うことになるので、スケジュールの調整に苦労するという意見を数多く聞きます。
支援と理解を深めるために
2人目の不妊治療は、1人目以上に全ての面で負担がのしかかります。育児・家事・仕事・治療のバランスを上手にとって進めていくことが大切です。
夫婦での協力はもちろんですが、互いの両親にサポートの依頼をしたり、公的なサービスを利用することも検討しましょう。地域によって「ベビーシッター利用支援事業」などの助成制度もあります。時間や金銭面での負担を軽減できるよう、お住まいの地域の公的サービスを調べてみてください。
また、心のケアとして、医療の専門家だけでなく、心理的サポートを提供する専門機関の存在も大切です。受診にハードルの高さを感じる場合は、匿名で相談できるホットラインや相談窓口を利用しましょう。不妊治療に関する情報提供やカウンセリングを行う公的機関やNPO法人があります。
また、SNS上では、経験者同士で気軽に情報交換や相談ができるオンラインコミュニティも数多く存在しています。孤独感を軽減し、前向きな気持ちを保つために、これらのメンタルケアを活用しましょう。
再現性を高めるために!リラクゼーションと生活習慣の見直し
第二子を望む方々の中には、以前の妊娠経験を生かして、再び妊娠へとつなげる希望を持っている方が多くいます。特に一人目の子どもがまだ小さい家庭では、生活習慣の見直しやストレス管理が再妊娠の成功に非常に重要です。
パートナーとの役割分担
小さい子どもがいると、個人の時間を見つけるのが難しいため、パートナーとの役割分担が重要になります。
例えば、夜間の育児を交代で行うことで、お互いにリフレッシュできる時間を確保できます。また、家事の分担を明確にすることで、お互いの負担を軽減し、健康維持のための時間を作り出すことが可能です。
定期的な運動
運動はストレスを効果的に軽減し、心身のリラクゼーションに役立ちます。子どもが昼寝している間に、自宅でできるヨガやストレッチを取り入れることがおすすめです。また、週末には家族での散歩を楽しむことで、全員の健康を促進できます。
バランスの取れた食事
家族全員が健康を維持できるよう、栄養バランスを考えた食事の準備を心がけましょう。食事の準備をパートナーや家族と分担することで、料理の負担を減らし、より健康的な選択をする時間を増やすことができます。
十分な睡眠
子どもが早寝をする家庭では、親もその時間に就寝することを検討してください。また、家族がサポートしてくれる時間に短い昼寝を取ることも有効です。良質な睡眠は、身体のすべての機能を正常に保つために不可欠です。
マインドフルネス瞑想
毎日数分間でも、意識的に現在の瞬間に焦点を当てる練習を行うことで、心の落ち着きを得ることができます。家族やパートナーにも参加を促し、一緒に瞑想時間を持つことで、家庭全体のストレス管理を助けることができます。
これらのリラクゼーションと生活習慣の見直しを家族の協力のもとで行うことで、第二子妊娠を望む方々は精神的な平穏と健康的な生活の基盤を築くことができます。互いに支え合いながら、再妊娠への道をよりスムーズに進むことが期待できます。
つらい気持ちに寄り添う心を
1人目が自然妊娠だった場合は特に、身近で、先に不妊治療を行っている誰かへアドバイスを求めたくなりますよね。しかし、現在1人目の赤ちゃんに出会いたくて不妊治療を進めている人に、相談やアドバイスを求める事は、控えることをおすすめします。
- 「長年の友人だから大丈夫」
- 「上の子も可愛がってくれるし問題ないと思うけど…」
と思う気持ちもあると思います。しかし、そんな時こそ、自分が赤ちゃんに出会えなかった時のつらさを思い出してください。大切な人と、より良い関係性を続けるためには、つらい気持ちに寄り添う心を忘れないことが何よりも大切です。
最後に
妊娠を望む全ての人にとって、1人目であっても、2人目であっても、3人目であっても、子どもが欲しいときに子どもができない悩みは同じです。2人目を望むことも、決して贅沢な悩みではありません。しかし、つらさは人それぞれに異なります。
相談して良い相手・配慮すべき場を考えることは、自分を支えてくれる環境を、より良いものにしていくための第一歩です。相手に寄り添う気持ちを忘れず、人とのつながりを大切にしていきましょう。